2019年10月15日火曜日

めくる(光文社文庫『ショートショートの宝箱Ⅲ』収録)


気づけば前回のブログ更新から、3ヶ月以上たっていました。
季節は夏から秋になり、消費税は8%から10%へ。

報告をしていませんでしたが、約1年8ヶ月続いたキノブックスさんのwebサイトでの連載が終わりました、とつぜん。
キノブックスさんのweb連載、無名有名にかかわらず次々と連載が終わっていますね。
サイト自体をリニューアルするのでしょうか? それとも・・・?
今はもう、かつてお世話になった場所として、見守ることしかできません。
どうか良い方向へ進みますように。
キノブックスさん、今までありがとうございました。


そして・・・
光文社文庫より10月10日発売『ショートショートの宝箱Ⅲ』に、私の作品「めくる」が収録されました!!

『ショートショートの宝箱』はショートショート小説ばかりを集めた作品集で、シリーズとしては3作目の人気文庫です。
「めくる」は光文社文庫のショートショートの公募で入選したもの。
この本には、超ベテランだけでなく、私のように公募入選者の作品も収録されています。


シリーズ1と2は、読者として読んでいたので自分の作品が収録されるのは不思議であり、そしてやっぱりうれしいですね。
私の作品はp98です。もし、書店で見かけたら、パラパラとめくっていただければ。

 



東京は金木犀の香りに包まれています。
金木犀の思い出はないのに、懐かしい気持ちになるから不思議です。

2019年7月1日月曜日

愛しい種(光文社文庫・第7回ショートショート入選)


光文社文庫(出版社)のwebサイトにて開催されていた、ショートショートの公募に入選しました。
第6回に続き、2回目です!

今回のテーマは「ペット」。
私は『愛しい種』という作品を書きました。

主人公が選んだ「種」は、私自身が選びたいと思った、つまり自分に欠けていると思っているもの。
私にしてはややエモーショナルな物語です。

お時間ある時に、下記よりお読みいただければうれしいです。

https://yomeba-web.jp/novel/i/?book=ss-itoshiitane


ペットというテーマ、本当は今年の1月に亡くなった実家の犬になぞらえた話を書きたいと思っていました。
やさしくて、せつなくて、あたたかい、そんなお話。
しかし現実に起きたことが大きいほど、それを創作で成立させるのは難しく、
「わたしの美しい思い出」
の域を超えられませんでした。
創作として昇華できていない。どうしても話が生ぬるくなってしまう。
公募向けのショートショートとして、面白くないのです。
なので、実家の犬の話はあきらめ、全く別の話に切り替えました。

いつか犬の話も書けるといいなぁ。












2019年6月22日土曜日

光文社文庫・第7回ショートショート、入選していました。




6月に入り、慌ただしい毎日が続いていました。

とくに今週は、オンもオフも盛りだくさんで日々綱渡り。
「時間までに書けるだろうか」
「遅刻せずに行けるだろうか」
「湿度で体調がやられないだろうか」
この3点セットがぐるぐると頭の上をまわっていました。

そして、ようやく週末。
なんとか乗りきれたようです。ほっ。
ほっとしすぎて、やや高級な木のサンダルを買ってしまいました。。。


そんな中、うれしいお知らせがありました。
第6回に続き、光文社文庫さんで開催されているショートショート公募、第7回も入選していたのです!
こちらは、いきなりwebで発表となるため私は知らなかったのですが、他の方のSNSで教えていただきました。

今回のテーマは「ペット」。
私は「ペットを飼う」という作品を書きましたが、いろいろ見直した結果、別のタイトルに改題しています。

作品の掲載は来週の予定。
またこちらのブログでお知らせできたらと思いますので、お楽しみに〜。

下記より、講評などお読みいただけます。
毎回、とても丁寧に書かれてあって「編集者は何を見ているか」がよくわかる、ような気がします。

https://yomeba-web.jp/ss/ss-offer/

2019年6月18日火曜日

嫁笛(浪曲SS・イベント)



6月14日(金)、浪曲師・澤 雪絵さんのライブで浪曲ショートショート「嫁笛」を書かせていただきました。






















浪曲(ろうきょく)は三味線の伴奏とともに物語を伝える日本の語り芸。
「節」と呼ばれる歌のようなパートと、「啖呵」と呼ばれるセリフのようなパートが交互に繰り返されるので、私がはじめて浪曲を聴いた時の印象は
「民謡と落語が一緒になったみたい!」
でした。
※個人の感想です・・・

ショートショートは、いつも私がこのブログで紹介している短くて不思議でオチのある物語。

浪曲ショートショートは、浪曲という形を守りながらショートショートの物語を展開する新しい試みなのです。

この浪曲ショートショートをは2017年に澤さんが、ショートショート作家であり私の小説の先生でもある田丸雅智さんとスタートされました。
古典浪曲にくらべ、言葉も設定も現代なので、はじめて浪曲を耳にする方でもスッと心に物語の世界が入ると評判です。

私はなんとなくテレビやラジオで浪曲を耳にしたことはあっても、2017年にはじめて生で浪曲を聴き、カルチャーショックを受け、同時に「すごい!これ、書いてみたい!」と思ったのです。
いきなり「書いてみたい」と思ってしまうあたり、かなりあつかましいのですが、とにかくそう思いました。

が・・・

「書いてみたい」と「書ける」の間には、かなりの壁があり、実際に浪曲という形にできるまでかなりの月日がたってしまいました。
とにかく、何から何までわからない。
そして、浪曲の原稿の情報もほとんどなく、ひたすら浅草の定席・木馬亭へ足を運びました。


そんなこんなを経て、なんとか原稿にし、澤さんにご提案し、ブラッシュアップして先日のライブを迎えました。





















私は原稿を書いているのでもちろん内容を知っているのですが、それでも「おもしろいな〜〜〜」と思いながら聴き入ってしまいました。
やはり、文字で見ているのとは全く違う。
人の声を通すことで物語は平面から立体へ。
まわりの “世界が揺れる” のです!

ちなみに「嫁笛」は「笛を吹くと理想のパートナーがやってくる」というシンプルな話で、文面で見ると???という感じかもしれませんが、澤さんを通すとホロッとする場面があったり、くすっと笑える場面があったり、とっても盛り上がりました。























ライブが行われたのは、新宿・大久保のバー。
東京ナイトカルチャーという雰囲気で、素敵でした。





澤さん、サポートいただいた皆さま、本当にありがとうございました。
楽しかったです!!